作業療法士は、日常生活に支援が必要な方の日々のくらしを支える行為、趣味、役割など、そのひとの「やりたいこと」ができるように、
「作業」を用いて支援します。
ここでいう「作業」とは、私たちが生活の中で行うすべてのことを指します。
つまり、自分らしさを取り戻すためのリハビリテーションをするのが作業療法士の仕事です。
「作業療法」
=その人の大切な「作業」に焦点を当てた
“治療・支援・援助”ができる
作業療法士は、日常生活に支援が必要な方の日々のくらしを支える行為、趣味、役割など、そのひとの「やりたいこと」ができるように、「作業」を用いて支援します。
ここでいう「作業」とは、私たちが生活の中で行うすべてのことを指します。
つまり、自分らしさを取り戻すためのリハビリテーションをするのが作業療法士の仕事です。作業療法の対象となる人は、からだに障害を有する人だけでなく、高齢者から子ども、こころに障害を有する方々です。
そのため、医療、福祉、教育、行政、司法など多方面から大きく期待されています。
作業療法は、対象者の個別性を大切にしたアプローチをします。
そのためには、対象者が大切にしていること、すなわちその人の「作業」を知ることが必要になります。また、対象者から発せられた言葉だけではなく、その時のこころやからだ、環境の状況や行動からも対象者のことを理解していく必要があります。
それらのことができるようになるために、授業内にとどまらず、学校生活全般を通じて、相手を大切にするということを意識するよう教員も関わっています。
医療でも地域でも、自分一人だけで対象者に関わることはありません。多職種と連携・協調しあうチームアプローチが基本です。
だからこそ、学内でもグループワークなどを多く取りいれ、自分と異なる考え方があったとしても、否定することなく、色々なものの見方や考え方ができることを学びます。
地元で活躍している作業療法士らの協力を得て、地域でよりよく暮らすための支援の実際を見聞きできるようカリキュラムを構成しています。「作業療法学」の視点を学ぶことに加えて、より幅広い視点を持てるように「組織論」や「地域活性企業論」など、将来地域で働く際に必要になってくると思われることも学びます。
私たちは毎日の暮らしの中で、いろいろな「作業」をしています。「歯を磨いたり」「ご飯を食べたり」「仕事をしたり」「友人と話をしたり」・・・ひとの暮らしは、実に多くの「作業」に囲まれています。
その「作業」が、何らかの事情で思うようにできなくなった時、その人らしく暮らせなくなった時、その時に、一緒に寄り添いながら、その人の暮らしを取り戻す、再建することを支援するのが作業療法士の仕事です。
作業療法士は、その人の「やりたいこと」ができるようになるために、適切な「作業」を用いて支援します。そしてその支援は、対象者が楽しみややりがいを持ってできるように工夫します。つまり「作業療法」は、一人ひとりに対するオーダーメイドのリハビリテーションです。だから、ちょっと「作業療法」って分かりにくいかもしれません。
だからこそAIには絶対に置き換えられることのない職業です。
そんな奥深い、不思議な「作業療法」の世界に、一歩足を踏み入れてみてください。教員一同、全力であなたの学びをバックアップします。
リハビリテーションの技術を学ぶためには、その基盤となる人体の構造や仕組み、身体やこころの働きを知っておく必要があります。
そのためまず「人体構造学」「人体機能学」「運動学」「心理学」などでその知識を修得します。
さらに、「作業療法」の基礎となる「作業療法概論」「基礎作業学」も1年次に学びます。将来自分が働いた時のイメージを持てるよう、実際に作業療法士が働く現場を知るために、1週間の「見学実習」があります。
将来「医療人」になるために「整形外科学」「内科学」「精神医学」など医学の基礎的な知識を学びます。
加えて対象者を作業療法士の視点でみられるようになるための「評価学」、そしてその技術を修得するための演習があります。
展開科目では、「リーダーシップ論」「地域活性企業論」など、専門職大学ならではの科目があります。
「地域」に目を向ける科目を展開し、講義だけではなく、さまざまな経験を通して学べるようカリキュラムを構成しています。臨床実習では、1週間の「体験実習」以外に介護老人保健施設などの実習も実施します。
作業療法の色々な領域の治療学について学びを深めます。
将来の自分の進路を見据えて、「高次脳機能障害の治療法」や「地域連携研究」「産業保健論」など、これからの実社会でニーズが深まると予測される科目についても選択できるようになっています。
また地域で実践する授業も多くなっています。
4週間の臨床実習では、臨床実習指導者の指導のもと、対象者さんと直接、接する中で実践力を養います。
前期は、大学の授業として8週間の臨床実習を2箇所体験します。
卒業後、対象者にしっかりと「作業療法」が実施できるよう、指導者に教えてもらいながら学びます。
地域に出て働けるよう「地域包括ケア演習」「地域環境活動演習」が選択できるようになっています。
後期は、国家試験全員合格を目指して、グループ学習、個別指導など習熟度に応じた指導方法で学習を支援します。
学生一人ひとりが学習意欲を保てるよう教員一丸となってサポートします。
就職については、担任だけでなく専門領域の教員も一緒に担当し、希望するところに就職できるようサポートします。
私の父がケガをして日常生活が何一つできなくなった時期がありました。その時に作業療法士さんのおかげで仕事に復帰することができ、素敵な仕事だと感じて目指そうと考えました。
現在は人体の構造や機能について学んでおり、少しずつですがテストでできたと感じることが多くなり、力がついてきていると実感しています。
将来は、私もあの作業療法士さんのように、一人でも多くの人とその家族の方々の生活を明るくしたいと考えています。